頭蓋仙骨治療 ( その応用 )
頭蓋仙骨治療は、一見した所、軽く頭部を触っているだけの様にしか見えません。
ですので外見的なパフォーマンスは低く、何をしているか解りづらいと思います。
しかしながら、前項でお伝えした通り、頭蓋骨から脳、脳脊髄液、脳幹、中枢神経を整えますので全身に対して大きな可能性を持った治療だと考えています。
この項では、頭蓋仙骨治療全体から見ると1部分ですが、その応用として具体的な症例を幾つかお伝えします。

1、副鼻腔炎の治療

・副鼻腔炎とは
俗に言うところの『鼻づまり 』 ですが、少し詳しく説明します。
先ず鼻周りの骨格系から見て行きます。
頭蓋骨は、23個の骨片から出来ていますが、鼻周りに細かい骨片が集まっています。

鼻周りを拡大して示します。
下顎は左右1体となった1つの下顎骨ですが、上顎は中央で分離した左右の上顎骨より形成されています。
この上顎骨は、鼻周りの中では比較的大きく、鼻腔はこの上顎骨により左右から挟まれるように形作られています。
この上顎骨には左右の鼻腔の外側に、粘膜に覆われた小さな孔が多数存在し、これらの孔の総称が副鼻腔と呼ばれ、右に示すエリアとなります。 ( エリアには個人差があります )
風邪やアレルギー反応により鼻腔に炎症が起こると膿が発生しますが、その膿が副鼻腔に溜まると排泄されづらく、副鼻腔自体にも炎症が起こり副鼻腔炎となります。

副鼻腔炎は別名 『 蓄膿症 』とも呼ばれ、慢性化し易く、鼻づまりや頭痛等の大変不快な症状となり、勉強や仕事の能率が著しく低下します。

・一般的な治療法

抗生物質等による薬物治療、直接的に膿を除去する外科治療、等が一般的に行われます。
外科的治療の場合、以前は切開による治療が主流でしたが近年は内視鏡による治療が主流となり、
患者さんの肉体的負担はかなり軽減されて来ました。
とは言いましても、一般的には完治しづらい病気と言われています。

・頭蓋仙骨治療をベースにした、副鼻腔炎の治療

・先ず骨格系、特に上顎骨周りを緩めます
頭蓋の骨格系は、本来脳脊髄駅の循環に伴う微細な閉じたり開いたりの動き(クレニオリズム)をしているのですが、実際に副鼻腔炎の患者さんの上顎骨周りを触診してみますと、上顎骨自体が詰まった感じで動きが小さくなっているケースが多いです。
先ず、この上顎骨周りを丁寧に緩め、左右の上顎骨が独立して自由に動けるように促します。
ついで、鼻周りの小さな骨も丁寧に緩めて行きます、この時点で鼻が楽になる方も多いです。
・次に副鼻腔炎そのものを治療します
写真の様に両手で優しく副鼻腔の辺りを触診しますと、膿の溜まっている部分が、曇ったように感じられます。
( 高度な触診技術が要求されます )
そのまま、無心にホールドを続け(数分〜10分程度)、曇りが晴れて来ますと、このタイミングで患者さんの鼻もスッキリ通ります。
・上顎骨の自動性(ボーンモティリティ)、のバランスを整えます
内臓の臓器や骨片はそれ単独でも動きを有しており、モティリティと呼ばれています。
上顎骨の場合は、左右の骨片が同期してクレニオリズムより少し早いリズムで内側を向いたり、外側を向いたり、あたかも、キョロ・キョロ、と言う感じで動いています。
この動きを整えることにより、エネルギーレベルがアップします。
・治癒のメカニズムについて
物理的要素として頭蓋骨は本来気持ちよくゆったりしたリズムで動いており、この動きが回復することで活性化して鼻が楽になるかメカニズムは感覚的に理解して頂けるかと思います。
それに対して、エネルギー的要素はなかなか文章では説明しづらいのですが、
 頭蓋仙骨治療 > 頭蓋仙骨治療 U ( エネルギー的側面について )
に説明しています、ご興味、ご関心のある方は参照下さい。

・治療の実際

数回の治療で劇的に改善するケースもありますが、数ヶ月の治療で少しずつ改善し、治癒に至るケ
ースもあります。
慢性的な疾患として長年苦しまれて来た方に対しても、治癒の実績があります。
先ず初回の治療は、1セッションフルに上顎骨を中心に頭蓋を緩め、副鼻腔に働きかけます。
次回以降もその繰り返しになりますが、頭蓋を緩めるために必要な手数は徐々に減って行きます。
お身体の他の部位にも愁訴のある場合は、そちらの治療と併用して治療を進めることが可能です。
全身の治療の一環として、または、S I( ストラクチュアルインテグレーション、別名ロルフィング)と併
用しての治療も効果的です。

・白内障の治療

白内障とは眼球の中の水晶体に濁りが発生し、視野が狭くなる等の疾病です。
副鼻腔炎の治療と同様に、両目を瞼の上から触診すると、水晶体の濁りが感じられそのまま無心に
ホールドしていると濁りが晴れて来るのが感じられます。
この繰り返しにより、視野が回復するケースがあります。
現時点、初期の白内障について治療実績があります。

2、目の治療
頭蓋仙骨治療の一環として行う目の治療は幾つかのアプローチがあります。
以下にお伝えするアプローチ、その他を適宜組み合わせてセッションを構成します。
・眼窩を構成する骨格系へのアプローチ
頭蓋仙骨治療の一環としての目の治療は、まず眼窩を構成する骨格系へのアプローチがベースになります。
眼窩は、拡大写真に示すとおり、前頭骨、上顎骨、頬骨で囲まれ、上顎骨の上部に篩骨、中央の奥に蝶形骨(視神経の通る孔が見えます)より構成されています。
まず、これらの骨片の継目を丁寧に緩めることにより、眼球を格納するスペースに余裕が生まれます。
例えると、それまで1DKのマンションに住んでいた眼球君が、
1LDKのマンションに引っ越したような感じになります。
この段階で、目の緊張が取れ楽になった感じを実感していただける場合も多いです。
また、上顎骨も緩み、鼻の通りの改善を実感していただける場合もあります。

眼窩拡大図
・毛様体へのアプローチ
毛様体とは、水晶体の厚さをコントロールする筋肉で、眼球の内側にあり、輪状繊維と経線状繊維の2つの要素から構成され、目のピントを合わせる機能を担っています。
この毛様体ですが、調整が可能です。
実際の施術ですが、輪状繊維は読んで字の如く輪状の筋肉繊維により、経線状繊維は放射線状の繊維により構成されており、各々単独で筋肉の働き方のバランスを調整します。
輪状繊維につきましては回転方向に歪みがある場合が多く、それに対して経線状繊維は部分的に小さな動きの悪い部分があり動作をスポイルしているケースが見受けられます。
どちらも調整により動きをスムーズにすることが出来ます。
・水晶体、硝子体へのアプローチ
水晶体につきましては、水晶体内部に同心円状に繊維質があり、この繊維に歪みが発生しているケースがあります。
硝子体につきましては、その99%は水分で構成されていますが、包んでいる膜に歪みがあるケースがあります。
どちらも調整が可能です。
・白内障について
初期の白内障の場合、改善の可能性があります。
前記の 副鼻腔炎の治療 の最後の部分に白内障についても記述しています、参照下さい
・外眼筋へのアプローチ
外眼筋は眼球の外側にある6本の筋肉により構成されています。
・ 上下左右は、上直筋、下直筋、内側直筋、外側直筋、により、
・ 回転方向は、上斜筋、下斜筋、によって動かされています。
これらの筋肉のバランスが崩れているケースがしばしば見受けられ、これらがアンバランスになるとバランスをとる為に眼は常に緊張を強いられ、眼精疲労の一因となります。
必要に応じてこれらの筋肉の調整を行います。

上下、左右、回転方向、
それぞれに小さな筋肉があります
実際の施術ですが、これらの筋肉は、上直筋と下直筋、内側直筋と外側直筋、上斜筋と下斜筋、と3つのペアを構成しており、この3つのペアのバランスを順番に調整して行きます。
どれかのペアがアンバランスな場合、そのペアのバランスを調整すると、隠れていた他のペアのアンバランスが現れて来ることがしばしばあります。
・毛様体、水晶体、硝子体、外眼筋の相互関係について
実際に施術していますと、毛様体、水晶体、硝子体、外眼筋は、その歪みや滞りは相互に関係している感じです。
一通り調整してから再度各々のコンディションを診ると、隠れていた歪みや滞りが表面に現れるているケースが多く、この様なケースは調整を繰り返して歪みや滞りをリリースします。
いずれにしましても、これらの治療で目の緊張はかなりリリースされる場合が多いです。
・視神経へのアプローチ
視神経もコンディションを掴み、治療することが出来ます。
考え方は、この下に説明している 坐骨神経の治療 に説明したことと同等です。
・側頭筋へのアプローチ
目にトラブルがある場合、目の横外側にある筋肉(側頭筋)の滞りと関係している場合が多いです。
・頚椎のアプローチ
頚椎のリリースも目に効果のある場合が多いです。
・下垂体(第3の目:アジナチャクラ)の調整
額の中央に奥に下垂体と呼ばれる内分泌系の器官があり、このバランスも目に影響があります。
詳しくは、 頭蓋仙骨治療(U) > 脳、中枢神経の治療 をご覧下さい。

3、坐骨神経痛の治療 (個々の神経より、上に遡った治療になります)

頭蓋仙骨治療のエネルギー的側面 の応用として、坐骨神経痛の治療が可能です。
これは、 脳、中枢神経の治療 と同様ですが、末梢から中枢へと遡っての治療となります。
坐骨神経とは、中枢神経から仙骨を経由して下方に伸びる神経束を指し、この神経が圧迫や炎症等の刺激により痛みを発症する疾病を坐骨神経痛と呼びます。
なお、坐骨神経の神経束は、人体中で最も太い神経束です。
神経系のトラブルにより発症しますので、痛みを感じる部位にその原因が無い場合も多いです。
坐骨神経は、大腿部裏側からふくらはぎを通って下方に伸びていますが、ふくらはぎの部位が比較的皮膚から浅い位置にありますので、そこから神経を触診します。
触診していますと、徐々に上方に向かって遡るように神経の存在が感じられますので感じるのに任せます。
この時、神経系を上方に向かってトレースしている様な感じもありますが、あくまで意図を持たずに触診を続ける事が急所です。

ふくらはぎの裏側を触診します
遡る様に神経を触診していますと、徐々にトレースが進み、神経系にトラブルがある場合はその部位に到達すると、神経の違和感として感じられます。
坐骨神経の場合左右同時の触診となり、ダメージを受けている側の神経と健全な側の神経を比較しながら感じる事が可能で、滞りをよりリアルに掴む事が出来ます。
代表的な違和感を以下に示します。
 ・ 神経がザラザラした感じ
 ・ 神経が細くなっている感じ
 ・ 神経が緊張して収縮している感じ
 ・ 神経が弛緩している感じ
 ・ 神経がある部分でストップしている感じ、etc‥‥
引き続いて治療ですが、やはり、無心に触診をしているだけで、通例違和感が消えて行きます。
トレースしていて、滞っていた神経が開通して行くように感じるケースが多いです。
必要に応じて、仙骨や骨盤の物理的な開放を行います。
特に、仙骨の歪みにより坐骨神経が圧迫を受けている場合は、仙骨の開放が必要な感じです。
また、治療を受けていて、神経に心地よい刺激として治療が行われていることを感じて頂ける場合も多いです。( 感じられないケースもあります )
★応用として
同じアプローチを更に続けて行くと、坐骨神経から中枢神経のトレース、治療も可能です。
★適用について
骨盤とか脚部の不定愁訴につきましても、上記の治療が効果的なケースがあります。

4、腕神経叢障害の治療 (個々の神経より、上に遡った治療になります)

坐骨神経痛の治療と同様にして、湾神経叢障害(ワン・シンケイソウ・ショウガイ)の治療が可能です。
これも、末梢から中枢へと遡っての治療となります。
★腕神経症障害とは
腕の神経は、頚椎から鎖骨の内側を通り腕に伸びていますが、鎖骨の内側辺りから脇にかけて合流・分岐を繰り返し、再度合流して上腕の内側を通り、末梢に向かって伸びています。
この、合流・分岐の部分は『 腕神経叢 』 と呼ばれ、腕を急激に引っ張られたりしますとダメージを受けることがあり、このダメージによる痛み等を、腕神経叢障害と呼びます。
実際の症状は様々で、色々な部位に、痛み、痺れ、感覚の異常、等々が現れます。
★治療の実際
症状をお伺いして、解剖図の中の神経支配図により、どの辺りの神経にダメージを受けているかの目星をつけ、触診します。
この時、坐骨神経の場合と同様に左右同時に触診することが急所で、遡る様に神経を触診していますと、徐々にトレースする感じで神経が感じられ、神経系にトラブルがある場合はその部位に到達すると、神経の違和感として感じられます。
引き続いて治療ですが、やはり、無心に触診をしているだけで、通例違和感が消えて行きます。トレースしていて、滞っていた神経が開通して行くように感じるケースが多いです。

触診(同時に治療)の一例
患者の腕を外側よりホールドし、
指先で触診を行っています
治療を受けていて、神経に心地よい刺激として治療が行われていることを感じて頂ける場合も多いです。( 感じられないケースもあります )
★頚椎のリリースも併せて行います
腕神経症障害の場合、頚椎に滞りがあり、腕神経に軽い圧迫が起きているケースが多く、頚椎のリリースを同時に行うことが効果的です。
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