フラッグ 2023/06/14 新規にアップ ホーム

★ 手技療法(治療)の共通概念 (Ⅱ) ★

( 全ての施術の土台となる指の使い方:リアルタイムでの効果の知覚 )

治療に於いて、施術に対する効果をリアルタイムで知覚出来ると、治療効果は確実に向上します。
この様な知覚により、施術しながらの指先の微妙な修正も可能になり、施術の効率も格段にアップします。
先ず、右に示した頭蓋に対する施術により、具体的な1例をお伝えします。
右のイラストは頭蓋仙骨治療に於ける施術の1つで、左右の指により耳の上側にある、鱗状縫合と呼ばれる継ぎ目の解放を行っています。
(鱗状縫合への施術は、『 3、治療について(間接法の説明) 』も参照下さい)

鱗状縫合への施術
この様な施術に於いて、アプローチと同時に解放の進み具合や最も滞っている部位を同じ指先でリアルタイムで知覚出来れば、その知覚により、指の力の入れ具合や動かす方向を微妙にコントロールしたり、最も効果が得られる位置に両指のポジションを移動させることも可能になり、より的確な解放が、より短時間で可能になります。
この知覚は空論ではなく、施術者の神経細胞の活性化により習得可能なスキルの1つであり、全ての施術の土台となる共通概念に相当します。

1、2種類の神経細胞の存在

脳から指先への動作の指令は、遠心性と呼ばれる神経細胞(下のイラストで青色)により行われ、指先で得られた知覚は遠心性とは別の求心性の神経細胞(下のイラストで赤色)によって脳に伝達されます。
脳から指先への指令と、指先からの知覚が異なる神経細胞により独立した形で行われていると言うことは、施術と同時に指先による治療効果の知覚も原理的に可能な訳ですが、実際は色々な制約や知覚を妨げる要因が存在しています。
ここでの困難性は、必要としている知覚のレベルが、普通の生活で感じられるレベルの知覚では治療にはまず役には立たない感じで、例として挙げている頭蓋仙骨治療の場合、約5gの触診圧で0.01mmレベルの動きに内在する歪みに対するアプローチであり、信号が微細なだけにほんの僅かな外乱が発生しても、情報が埋もれて感じられなくなります。
ここでは、頭蓋仙骨治療を例にお伝えしていますが、一般の治療に於いても、どこまで微細なレベルの情報が知覚されているかは治療効果を大きく左右し、難しい治療であればあるほど、微細な知覚が要求されます。
因みに、この知覚はワークショップ等で講師から教わったものでは無く、私がより効果的な治療を模索する試行錯誤の中で、自分の感覚として掴んだものですが、最も大きな阻害要因は、触診及び施術に於いて指先を動かす時の筋肉の収縮により、求心性の神経細胞に対して圧迫が発生し、この圧迫による感度の低下では無いか、と感じています。
初学者の場合、施術の力加減が掴めていない場合が多く、効果的な施術の為には強い力が有効であるとのイメージにより強めの施術になってしまう場合が往々にしてあり、この様な場合は上記知覚は全く感じられないでしょう。
この為には、触診、及び施術共に、以下の要素が考えられます。
・指先の操作の為に加える力は必要最小限であること
・施術者の首、肩、肘、手首、等々の関節に可能な限り必要以上の力が入っておらず、リラックスしていること
・施術者の座る椅子、及び、マッサージテーブルの高さが適切であること
・施術者の意識が可能な限り拡張されていること
・以上を知識として知っていることも、重要な要素になります

2、施術中に知覚を維持する方法

以上が実際に判って来ますと、求心性の神経細胞の知覚が低下しないように、身体や指を使う事が可能になります。
要するに、リアルタイムで治癒反応を知覚出来ていると、そもそも、この知覚が失われないように指とか腕を操作しながら施術を続けることが可能になる訳です。
この感覚は、施術者が患者にふれる、その接触の瞬間から活きて来ます。
また、治療系の専門学校等でもこれらのことを教えていますが、当方には特殊な感覚があり、生徒の施術を受けることで、生徒の 『 指、手首、肘、肩、姿勢、意識の広さ 』 等々のコンディションが瞬間的に知覚され、リアルタイムでアドヴァイスを差し上げています。
同時に、当方が吉祥寺で主宰している、頭蓋・内臓ワークショップ でもはこれらのコツや急所を教えていますので、ご興味ご関心を持たれた方は、是非当方まで問い合わせ下さい。
( 頭蓋・内臓ワークショップは、2026/3 にて終了しました )
【参考1】
アプローチと同時の、解放の進み具合のリアルタイムな知覚は、上記お伝えした様に施術に用いている指先から可能ですが(物理的要素の1つ)、同時に、エネルギー的にも可能で、この場合も幾つかの異なる種類の感覚が関与していると考えられ、この様な知覚は、施術者本人も活用しているにもかかわらず自覚されていない場合も多い様です。
いずれにしても、これらのチャンネルは多ければ多い程、より多くの有用な情報を得ることが可能になり、この様な要素の総和が、トータルとして施術者の技量になります。
【参考2】
当サイトでは、頭蓋仙骨治療に対して、この様な理由により、より明確にお伝えするために、『 頭蓋仙骨治療 Ⅰ ( 物理的側面Ver2 ) 』 及び、『 頭蓋仙骨治療 Ⅱ ( エネルギー的側面Ver2 ) 』 として、分けてお伝えしています。