★ プライベートワークショップ : 補足 ★
当方で開催しているワークショップにつきまして、トップページで概略についてお伝えしました
このページは、個々の事柄について、もう少し突っ込んで記述しています
項目 サマリー
1、頭蓋仙骨治療の補足 頭蓋仙骨治療についての補足になります。
 1-1、頭蓋仙骨治療について トップページとは少し違った角度からの説明しています。
・治療における、戻りの問題
・頭蓋の治療が、全身の治療に応用できる理由、等々
 1-2、リラクゼーション系と治療系 クレニオには、治療系とリラクゼーション系があり、この違いを詳しく説明しています。
★治療としてクレニオに取り組みたい方は、是非ご覧下さい★
 1-3、既学習の方 トップページより詳しく説明しています。
2、内臓マニュピレーションの補足 内臓マニュピレーションについての補足になります。
3、間接法の詳細 間接法とは、弱い力で組織を動かし、治癒反応を誘発させる技術で、施術者、患者、ともに身体的負荷が少ないと言うメリットがあります。
★強めの施術に限界、疑問を感じている方は是非ご覧下さい★
1、頭蓋仙骨治療(クレニオ)ワークショップの補足
1-1、頭蓋仙骨治療について
当方では、頭蓋仙骨と内臓マニュピレーションの2種類のワークショップを開催しています。
この頭蓋仙骨ですが、巷には色々な考え方や捉え方があり、治療を指向したものからリラクゼーションを指向したものまで、かなりの幅がある様ですが、当方では治療的な頭蓋仙骨を意図しています。
以下、トップページでお伝えしている触診技術及び治療技術とは少し異なる切り口で、頭蓋仙骨治療についてお伝えします。
また、頭蓋仙骨治療には、物理的側面エネルギー的側面 がありますが、ここでは主に物理的側面についての説明致します。
私の考える (治療的な) 頭蓋仙骨治療とは、頭蓋骨を整えることで、頭蓋にまつわる具体的な不調の改善を意図したアプローチであり、リラクゼーションとは一線を画するものです。
では、頭蓋の不調を改善するアプローチとは、どの様なものを指すのでしょうか?
先ず、頭蓋骨は23個の骨片が寄木細工のように組み合わされ、繊維性の結合組織でつながることで、擬似の楕円状の球体を構成しており、このつなぎ目の可動性により、脳脊髄液の循環に伴い、頭蓋骨全体で呼吸の様な膨張・収縮の動きを繰り返しています。
右側の上下のイラストは、頭蓋骨の動きを矢印で誇張して表現することで、良好な状態と悪化した状態を比喩的に現しています。
右上のイラストはコンディションが良好な状態で、頭蓋骨全体が均一に気持ちよく膨張・収縮を繰り返しています。
それに対して右下のイラストはコンディションが悪化した状態で、つなぎめが滞り、膨張・収縮の動きが歪んだ動きとなっています。
(イラストの詳しい説明は、頭蓋仙骨治療T: 物理的側面 を参照下さい)
コンディションが良好な状態
寄木細工の様です
コンディションが悪化した状態
頭蓋骨が歪んでいます
ですので、滞ったつなぎめ(ダメージの部位)を正確に開放すれば、コンディションは回復に向かいます。
この時の、頭蓋骨の微細な膨張・収縮の動きからダメージを受けている部位を特定することが 触診技術 であり、そのダメージ部位の滞りを解放するために 治療技術 が必要になります。
そして、ここで用いられる治療技術が、間接法 と呼ばれている技法になります。
・ 頭蓋仙骨治療の触診技術
次に、頭蓋の触診技術について少し詳しくお伝えしましす。
先ず、頭蓋骨は、脳脊髄液の循環に伴って、1分間に10〜15回、動く量は0.01mm(ほぼ紙1枚の厚さ)程度の、膨張・収縮の動きを繰り返しており、この動きのことをクレニオ・リズム・インパルス、略してCRI と呼んでいます。
頭蓋骨に対する施術で治療を意図したとき、その動きを安定して知覚できること、更にその0.01mmの動きの中に内在する歪みまでも知覚できること、これらがが要求されます。
そして、得られた情報より、頭蓋骨のダメージの部位を出来るだけ正確に特定する必要があります。
以上が触診技術であり、ここまでがベース(土台)となり、次に治療を行います。
ここでの注意点は、特定されたダメージの位置がピント外れであると、外れた量に応じて治療効果は減少し、大きく外れると、当然ながら治療効果は殆んどありません。
・ピント外れによる、治療効果の減少
そして、ピント外れが少しの場合、治療の直後は効果が出ていても、程なく戻ってしまう場合が多いのです。
逆に言いますと、頭蓋に限らず全ての治療で、戻りをゼロにするのは困難ですが、治療効果がすぐに戻ってしまうのは、この様なメカニズムから来ていると考えられます。
ですので、一般論として、持続的な(すぐに戻ったりしない)治療効果を得るには、いかにダメージの位置を正確に掴むか、言い換えると、触診の正確さに依存していると言い得るでしょう。
・他の治療への応用
頭蓋骨は、CRI と呼ばれる微細な膨張・収縮の動きを繰り返しており、効果的な治療の為には、この動きの中に内在する歪みまでも知覚できる触診技術が要求されることをお伝えしました。
実は、この微細な閉じたり開いたりの動きは、頭蓋骨と同じメカニズム、同じタイミングで、全身の骨格系にも波及して起こっています。
具体的には、頭蓋骨が開いたり閉じたりする動きに伴って、骨盤も開いたり閉じたり、両手・両足も開いたり閉じたりする動きが、同じタイミングで起きています。
ですので、患者が仰向けの状態で足を触診することにより、足の開いたり閉じたりする動きに内在する歪みや乱れを知覚可能で、骨盤や足の歪み、更には全身の歪みまでも掴むことが出来ます。
この様な歪みの情報は、例えば、腰痛や足の痛みを治療する場合に於いても、すごく役に立ちます。
痛みの原因は、痛みの発生している患部以外のこの様な全身の歪みが、その1つとなっているケースがとても多いからです。
・触診技術を考えると、幾つかの要素があります
ここまで、触診技術の重要性についてお伝えして来ました。
触診につきましても色々な切り口があり、その内の1つに、『 物理的なタッチ 』と『 意識の持ち方 』 の2つの要素があり、物理的なタッチが、頭蓋の物理的な側面であり、意識の持ち方が、エネルギー的な側面とも言い換えることが出来ます。
そして、この両側面に共通する問題として『 患者に対する侵害 』 と言う難しい問題があります。
それは、情報を取りに行くことで、患者を侵害してしまう側面があるのです。
ルポライターが取材の過程で踏み込みすぎて、相手を侵害してしまうのと同様な感じでもあります。
触診に於ける侵害は、重要なテーマですので、ワークショップトピックで詳しく説明しています。
     ワークショップトピック > 侵害について 
・判りやすくお伝えすることを心がけています
これらの触診技術を、2009年より色々な方にお伝えして来ました。
簡単に出来てしまう方もいる反面、ベテランの治療家の方でかなり苦戦してしまうこともあり、案外全くの初心者の方が軽く出来てしまったりします。
一体何故なのでしょうか?、どの様なメカニズムでこの様な事が起きるのでしょうか?
ワークショップ自体が少人数のため、一人ひとりの状況を見ながら触診技術をお伝えするうちに、苦戦する場合の理由、原因が判って来ました。
この辺りに頭蓋仙骨治療の難しさ、と言いますか、触診技術の落とし穴がある様に思われます。
理由等につきましては、実際のワークショップで詳しくお伝えしますが、これらの問題に対して、理由とか原因を理解することで、より安定した触診になると考えています。
そして、長年開催を続けているうちにノウハウが蓄積され、現状では、参加者の半数以上の方が6回のワークショップの初回の3〜4時間で、膨張・収縮の動きを感じて頂けるケースが多いです、(^^)
1−2、リラクゼーション系と治療系
クレニオには、治療系とリラクゼーション系があることは、トップページでも簡単にお伝えしましたが、治療系とリラクゼーション系を比較することで少し詳しくお伝えします。
治療系とリラクゼーション系を比較することで、両者の違いをより正確にご理解頂けると思います。
・治療的クレニオとリラクゼーション的クレニオの違いの1例
対比を明確にするため、少し極端なケースで説明します。
例えば、事故等で頭部に衝撃を受け不調に陥っている場合、頭蓋骨の縫合部分に歪みが発生し、頭蓋全体も物理的に歪んでしまい、これらが不調の原因の一つと考えられます。(右図)
この様な患者には、治療系のクレニオが望ましく、頭蓋の歪みを正確に知覚して、その歪みに対して正確にリリースを図ることで効果的な治療となります。
この様な場合、リラクゼーション系のクレニオ(お手当クレニオ、若しくはヒーリング系)でも、エネルギー的な作用により効果が出る場合もありますが、効果が出たり出なかったりで、安定しないケースが多いようです。
参考図
歪みを矢印で現しています
それに対して、どうも疲れが取れない、リラックス出来ない、この様な愁訴の場合、リラクゼーション系のクレニオが好適でしょう。 治療系のクレニオでも対応は可能ですが、リラクゼーション系のクレニオは施術する部屋のインテリアを癒し系にしたり、 BGMを流すなど、スペース自体がリラックスを意図してセッティングされているケースが多く、一日の長があると思います。
・施術者自身が、治療系とリラクゼーション系の違いを認識していない場合もあるようです
ここで問題になるのは、同様にクレニオを謳っているにも拘らず、外見からは治療系かリラクゼーション系かの違いが判りにくい点にあります。
具体的には、患者として治療を受ける場所を探す場合、ヤフーやグーグルで検索しても、ヒットしたHPには営業的な謳い文句が色々と書かれており、判りにくいのです。
ですので、実際に治療系をイメージして施術を受けたところ、実はリラクゼーション系だったと言うミスマッチも発生します。
この様なミスマッチは、私の所に治療を受けに来られた方々からも、しばしばお聞きするケースです。
そして、同様のことは、クレニオを習う場合にも起きていると思われます。
例えば、クレニオには治療系とリラクゼーション系があることを知らないでセミナーに参加し、自分は治療的な方向を指向しているにも拘らず、内容がリラクゼーション系だった場合、治療効果が安定しなかったり、何か不足している感じがしたり、行き詰まりを感じてしまう、等々です。
・治療系とリラクゼーション系の違いはどこにあるのでしょうか
では、治療系とリラクゼーション系の、具体的な違いはどこにあるのでしょうか?
それは、治療として安定した効果を出す為には、以下に挙げる項目を全てクリアしていることが必要になります。
@、頭蓋を触診して閉じたり開いたりの動きを正確に知覚すること
A、その動きに内在する歪みを知覚すること
B、その歪みから、ダメージの位置を正確に特定すること
C、特定した歪みを正確にリリースすること
そして、この@〜Bが触診技術、Cが治療技術になります。
『 そんな事が出来るのか? 』 と思われるかも知れませんが、実際に私はこの様な施術を行っています。
参考図:再掲示しています
以上、4項目を挙げましたが、最初に挙げた、『 @、頭蓋を触診して閉じたり開いたりの動きを正確に知覚すること 』、 が急所になります。要するにこの知覚が治療全体のベースになっており、これが不安定な場合、そもそものベースが崩れていることになります。
・安定して頭蓋骨の動き(CRI)を読める為には?
治療系のクレニオの場合、安定して頭蓋骨の動き(CRI)を読める必要がある事をお伝えしました。
その為に必要なことは、物理的なタッチ、意識の持ち方、この2つを挙げることが出来ます。
この2つについては、例えば、『 軽いタッチで触れていましょう 』、とか、『 無心に触れていれば必要なことが起こります 』、等々でも、物理的なタッチ、意識の持ち方、に対する教示ではありますが、本来の治療的クレニオで要求されるレベルはこの程度ではとても伝えられるものではなく、それぞれ、相当な分量の情報や、治療を行う上での色々な留意点があります。
改めてお伝えしたいことは、物理的なタッチ及び意識の持ち方は、『 頭蓋骨の微細で呼吸のような動き(クレニオリズム)を安定して読める為に必要 』 なのであって、もしクレニオリズムを安定して読めないようであれば、この2つのどちらかが、若しくは両方について、安定して治療的なクレニオを行えるレベルに達していないと思われます。
この原因の一つに、これらについて、きちんと教わっていない可能性があります。
また、頭蓋骨の動きを安定して読めていたとしても、頭蓋骨を圧迫するような触診で読めていたり、動きの表層的なレベルに留まっているケースもあり、これでは動きに内在する歪みまでを知覚することは困難で、安定して効果を出すのは難しいでしょう。
そして、これらは、自己流では先ず無理で、きちんと教わる必要があると思われます。
私は、アメリカのオステオパシー大学の元教授(トム・シェーバー)から、これらの事を学びました。
3、間接法について
・ 治療技術について : 間接法
治療の基礎は触診技術にあるとお伝えしましたが、同時に必須なものが治療技術になります。
一口に治療技術と言いましても、これはもう、多種多様な治療技術が存在します。
当方では、頭蓋仙骨治療や内臓マニュピレーションを題材にして治療全般のスキルアップも意図していますが、ここで使う治療技術はオステオパシーの間接法と呼ばれる方法が中心になります。
・ 『 間接法 』とは?
間接法とはダメージを受けている組織に対する治療技術の1つで、組織を抵抗が少ない方向に可動範囲の端まで動かし、軽い圧をかけ続けることで、治療反応が誘発されるテクニックです。
・ 間接法は汎用性があり、応用範囲の広いテクニック
間接法は、独立した1つのテクニックと言うより、全身の色々な組織に使える基本的かつ中心的な治療のテクニックで、具体的には、個々の筋肉や靭帯の硬縮や歪み、捻れ、骨や骨膜、各種結合組織、等々への治療が可能です。
ですので、他の手技療法(整体等)にも、割と容易に取り入れることが出来ます。
極端な例としては、エネルギーのみの治療であり、当方でもメニューに挙げている、エソテリックヒーリング に於いても間接法を適用することが可能で、実際に適用しています。
・間接法のメリット
この技法のメリットを以下に挙げます。
 ・ 軽い圧をかけるだけで十分であり、強い力を必要としない
 ・ 受ける側に痛み等が殆ど無いこと ( 患者の負荷の軽減 )
 ・ 施術者自身の物理的な身体の負担の軽減 ( かなり重要で、メリットが多いです )
 ・ 全身の殆どの部位に適用が可能
 ・ テクニック的に不十分であっても、それなりに効果を出せる
上記メリットの中で、受ける側に痛み等が殆ど無いこと ( 患者の負荷の軽減 )、施術者自身の物理的な身体の負担の軽減、の2点は大きなメリットだと思います。
言い換えると、受ける側、施術する側、ともに前述しました侵害の要素が殆ど無いのです。
ですので、当方のワークショップでは、頭蓋仙骨治療や内臓マニュピレーションに限らず、これ以外の一般の治療に於いても、間接法のメリットを実感して頂くことを、目的の1つとしています。
・ 強い力での施術のデメリットの1例
当方のワークショップは、参加に際して個人セッションを受けていただくので、色々な手技療法に携わっている沢山の方々とお話する機会があります。
その様な中で、接骨院や整体院で働く過程で、俗に言う『 強揉み 』 若しくは『 強い指圧 』 を教わり、『 どうも違うなぁ〜 』 と感じていたとしても、そこでの方針としてそれを続けざるを得ず、ご自分の指や身体に不調を来たしてしまった、このような経験を多くの方からお聞きしています。
私自身現在の仕事で開業する際に、指先による強いアプローチを教わりそれを続けた結果、右手の人差し指の第1関節に慢性的な痛みが発生し、長期にわたって苦しんだ経験があります。
(今から思うと、全くナンセンスなことを教えられてしっまたんだなぁ〜、と言う思いが募り、悲しいです)
それに対して、間接法は、組織を動かして軽く圧をかけて待つことで患者の組織が自ら開放されるのを促す方法の為、施術者自身の物理的な負荷は殆どありません。
・ すぐに使ってみましょう
ワークショップでは、色々な技法を臨床の場ですぐに使える形でお伝えする事を心掛けています。
その為、間接法をお伝えするためのエクササイズに関しては、参加者それぞれの方のバックグラウンドをお聞きし、更に皆で相談し、それぞれの方が臨床の場ですぐに使ってみることの出来そうな部位でのエクササイズを、取り上げるようにしています。
この点については、専門学校で通年の実技のクラスを担当し、色々な部位に対する間接法の使い方を教えた経験があり、このキャリアが役に立っています。
また、この様に参加者のバックグラウンドに合わせてエクササイズを選択出来るのは、定員4人と言う少人数の大きなメリットの1つだと考えます。
・ 概念図による間接法の説明
右の図は、組織を可動範囲の端まで動かし、軽い圧をかけ続けることで治療反応が誘発されるメカニズムをイラストで示すことにより、間接法を視覚的に現しています。
組織を動かす方向は抵抗の少ない方向に動かし、軽い圧をかける位置は可動範囲の端の少し手前になります。
治療反応が誘発される範囲が治療反応エリア(楕円で表現)で、そのエリア内に最も治療効果が得られるスポットがあります。
ワークショップでは、もう少し詳しく正確なイラストと共に、エクササイズを交えて丁寧にお伝えします。
・ 童話に例えますと‥‥
イソップの童話で、『 北風と太陽 』 の寓話があります。
強揉みや強い指圧を『 北風 』に例えますと、間接法は『 太陽 』に例えることが出来ると思います。
・ 触診技術は、間接法を行う上でも有用
但し、当然のことながら、間接法を効果的に行う為にはそれなりの難しさはあります。
圧をかける深さ、方向、強さ、位置、等の色々な要素があり、これらが何処まで出来ているかにより、効果に差が出ます。
しかし、( 素晴らしいことに )、これらの要素に不足している部分があっても、それなりに効果を出すことが可能で、出来る部分から臨床で使ってみて効果を実感することが出来ます。
私自身も、こんな感じで間接法を自分の施術の中に取り入れ、使い始めました。
そして、間接法の効果をより引き出すために、前述した触診技術が有用なのです。
触診技術により得られる様々な知覚は、間接法を行う時の上での深さ、方向、強さ、位置、等の要素について、より効果的なサジェスチョンを与えてくれます。
言い換えれば、一見同じアプローチであっても、より多くのものを指先より感じ取れれば、その分だけ微妙なさじ加減が可能になり、アプローチはより洗練されたものになって行きます。